今日も一日が終わる。
気だるい夕暮れの一時。
サンセットでも楽しみながら冷たいワインをあけて一日を締めくくろうか。
強烈な日差しと水遊びとで疲れた~。

冷えたワインが旨い!
陽は次第に傾いて空の色もあのボルネオブルーが嘘のように朱色に染まり始めた。
雲の色は刻々と色を変ええる。
どんな幕切れが待っているのだろうか。
太陽はゆっくりと水平線の中に降りていきやがて吸い込まれるように海の中へ隠れていった。
さ~夜の始まりだ。
今日はまだ行っていないインディアン・レストランに行ってみよう。
マレーシアは中華系やインド系も多いので日本人の好きなラーメンとカレーの本場物が食べられる。 それにエスニックなマレー系の料理だ。 日本人には嬉しい食文化だ。
とは言っても以前デサルのインピアン・リゾートに行った後シンガポールのナイト・サファリで食べたピラフのしょっぱさがすごく嬉しかった。
インピアン・リゾートはオープン間もなくだったのでレストランの数も少なく中華かマレー料理しか選べない状態だった。 3日位の滞在だったが、朝はだいたい決まったメニューで夜は2つのレストランで「交互に食べるしかない。
3日もたつといわゆる塩辛さに欠けるのか、恐らく甘ったるさに辟易としていたと思う。あまり自覚はなかったが思いも変えずにナイト・サファリでまさに塩っぽい味付けのピラフが本当になつかしかった。
ナンというインディアン・レストランは、インディアンというにはちょっと洗練され過ぎているような感じがした。
充分においしかったし、サービスも悪くはないが「辛く
して」と注文したわりにはあまり辛くなかったのが残念だ。
辛きゃいいってもんじゃないけど、でも食べたかったんだよね。
こうして夜は更けていった。
この景色にもだいぶ馴染んできた。むしろ当たり前になったかもしれない。
今日は何の予定もない。ただプールに入り空を見て海を見る。
そんな一日だろう。
今日も快晴だ。
空が青い。
ボルネオブルーだ。
ボルネオの湿った風が吹き抜ける。
静かだ~。
今日はビーチに行こう。海に入るかどうかわからないが、せっかくだからビーチには行かないと。
プールから砂浜までは近いが、海となると焼けた砂浜を少し歩かなければならない。
なんだか億劫だ。
しばらく寝そべってうだうだとしていた。
寝そべっているのも飽きてきたので海に行くことにした。


砂が熱い!
日差しも強い! こりゃたまらん

海の水が心地良い。
それに砂の感触が最高だ。生物が何もいないかのように実に滑らかで肌触りの良い砂だ。普通貝や貝のかけらやらでざらざらしている。ざらざらだけならまだよいが痛い。 ところがここの砂は砂時計の砂のようにさらさらとして滑らかだ。ビロードの肌触り!
いつまでも海に入っていたいが、この日差しでは~。
バリから車で北西に4時間くらい行った所にあるマタ・ハリのプールも空いていてほとんど貸し切り状態だったことを思い出した。あそこは静かを通り越して静寂の中にあった。マタ・ハリはとても不便な所なのでそう混みあうことはないだろうが、そこよりは若干人の気配を感じる、という程度だ。
静かだ~。空が青い。日差しが強い。


水の中に入るよりプールサイドで寝そべっている方が利口かもしれない。鳥の声でも聞きながら。
プールに入ったり出たり、寝そべったりしながら時間は過ぎて行った。日差しはまだ強いがそれでもそれなりの時間になった。
そろそろ退散してシャワーでもあびよう。
さっぱりしたところで取りあえずビール

今日も日が暮れる。

ボルネオといえばオランウータン。ましてここシャングリラ・ラサリア・リゾートに滞在しているからには、オランウータンを見にいかないわけにはいかない。混むと希望の日に行けなくなるので予約は早々としてあった。
入り口はいかにも「ここからジャングルです」という風情で、ジャングル風の小屋が受付とお土産屋さん、それと事前の学習用ビデオを見る所になっている。
いかにも森林警備隊!という感じの服を着た人がいてジャングルムード満点だ。
オランウータンの餌付け場所までは遠くはないが、それなりの山道を登っていく。高齢者や若くない肥満の人にはきつそうだった。私たちは水を持参するのを忘れたので「しまった!」
と思ったが、結局それほど困ることは無かった。餌付け場所に着くと係の人が3頭のオランウータンの名前をかわるがわる読んだが、なかなか現れない。
そばまで来ているようなのだが所定の場所までやって来る気配がない。
このまま来なかったらどうするのだろう、とこちらの方が心配になってきた。まさか1時間名前を連呼して終わり、というわけにもいかないだろう。
しばらく呼んでもらちが開かないので、一番若そうな人が森の中へと踏み込んで行き見事一頭を連れてきた。
一頭が来ると他の2頭も近くまでやってきたようで、最後には期待通りのパフォーマンスを見せてくれた。
カメラを向けるとポーズまでとってくれるサービスぶりである。
最初のビデオを見なかったので詳しいことは知らないが、あそこで保護されているオランウータンは親を亡くしたいわば孤児ばかりだ。親がいなのは多分人間のせいだろう。屈託なく遊んでいるように見えるが本来なら面倒を見てくれる親がいた。
ここにホテルなんか建てて人がワイワイ集まって来ることがそもそもの間違いではないか、ちょっと後ろめたい気になった。
帰りコタキナバルの空港でオランウータンのぬいぐるみを買い、3頭のうちの一頭と同じメリーという名前を付けた。何か所かでぬいぐるみを見たが、空港のオランウータンが一番かわいい。他で買わなくてよかった

シャトルバスの予約をして、メインロビーでしばらく待った。メインロビーは、広く解放的でゆったりとしていてる。そこから見える景色も絵画的で美しい。
シャトルバスはいくつかの場所に留まるが大抵の人はセンターポイント・ショッピング・モールで降りる。
買物をするには、ここが便利なのだろう。私たちもそこで降りた。
センターポイントは大きなショッピング・モールでお土産品屋やフードコートもあり地下には大きなスーパーもある。私たちに用があるのは、スーパーのごく一部の場所でしかない。
そこで、滞在中に飲むビールと数本のワイン、それに簡単なおつまみを仕入れた。
帰りのバスまで時間があるので少し中をぶらついたが、あまり面白いことはない。オランウータンのぬいぐるみをさがしたが、あまり可愛いのがなかったのでやめた。することもないので、早めに外に出てバスを待った。
暑い。
夏場であれば内陸部の我が家の方がコタキナバルよりは暑くなるかもしれないが、日本は少し前まで遅霜の心配があった季節だから、暑さもこたえる。とても街を散歩してみようなどという気にはなれない。それにアジアの交通事情は超車優先なので、道を渡るのが難しい。
神経をすり減らしてまで歩きたくない。それより早くホテルに戻ってプールにでも入りたい。プールから出たらベランダで夕日を楽しみながら、冷えたワインでも飲む。極楽、極楽

ボルネオは他のマレーシアの地域ほどには、イスラム教徒らしき人は多くなさそうだ。でも中には黒の長いチャドルで全身を覆っている人もいる。乾燥した砂漠なら合理的だが、蒸し暑いマレーシアでは事情が違う。若い人ではなさそうだが、無神論者には気の毒としか映らない。
もっともチャドルの下はTシャツだったり、タンクトップだったりするらしいが。